[はじめに]フランス・ミリタリー旅行記
大戦期のフランス軍好き、というのはミリタリー趣味者の中では少ない部類ではないだろうか。
それにはこういった事情があると思われる。フランスは第一次世界大戦では主役の座を担ったが、我が国のミリタリー趣味者の多くが興味の対象とするのは第二次世界大戦である。その第二次世界大戦で開戦劈頭敗戦を迎えてしまったがゆえに、「フランス」というネームバリューとは見合わぬ冷遇ぶりを受けてしまっている感がある。
かつて某漫画の影響もあって不当に貶されていたイタリア軍が、一部研究者の尽力によって昨今正当な評価を受けつつあるのに対し、未だにフランス軍は「梅毒」や「マジノ線」の語ばかりが先行しているというのが現状ではないだろうか。単に隣の芝生は青いだけなのかもしれないし、イタリア軍趣味者の方にはお叱りを受けそうだが。
そんな被害妄想じみた愚痴はさておきとして、インターネットで日本人のミリタリー旅行記を検索してもドイツやロシアはよくヒットするのだが、フランスの場合は余り見付からない(例外的にtrip adviserの口コミには大変お世話になった)。仮に日本人が史跡を訪れていたとしても大学研究者や歴史趣味の老夫婦というケースが多く、ミリタリー趣味者の視点に立ったレビューはほぼない様に思われる。
そこで拙い文章ではあるが、昨月フランスに滞在した際に回った史跡の写真と感想などを本ブログで掲載していきたい。かなり自分の趣味で旅程を組んだため、旅行の参考にはなり辛いとは思うが、このページを読まれている方にとって何らかの役に、もしくは暇つぶしになれば幸いである。
以下掲載予定
アンヴァリッド、パンテオン、国立海洋博物館、ユー島歴史博物館、ソミュール騎兵博物館、ソミュール戦車博物館、コンピエーニュ休戦記念館、コンピエーニュ城、ヴェルダン記念館、ドゥーモン納骨堂、マジノ線ショーネンブール要塞など
(ドゥーモン納骨堂の空に浮かんだ三色旗)